発酵食文化7段

日本における麴の歴史

 我が国の文献上に初めて麹が登場するのは、8世紀前期の「播磨国風土記」

 「大神の御粮(みかれい)沾(ぬ)れてかび生えき、 すなわち酒を醸さしめて庭酒(みわき)を献(たてまつ)りて宴(うたげ)しき」

 「神様に供えた米飯が濡れて、カビが生えたので、それで酒を醸し、神様に献上して酒宴を行った」という意味。

 しかし、実際に麹が使用されはじめた時期はさらに古く、弥生時代における米作の始まりと共に、麹の使用が始まったと考えられる。


弥生時代

 自然に稲の穂につくカビ(稲麹)を醤油や味噌の原型といわれる殻醤や酒などの醸造に用いていたと推測される。

奈良時代や平安時代

 前回のできた麹を次の種麹に使用する「友麹法」(「友種法)」が用いられていた。

室町時代

 麹のカビの胞子だけを集めて使いやすくした粉末状のもやし(麹塵){きくじん}が開発され、種麹として販売された。


 

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